※この記事は、メーカーや販売店が公開している仕様をもとにしたまとめです(実機レビューではありません)。記事内のリンクには広告を含みます。価格は2026年10月20日時点のもので、変わることがあります。
Universal Audio(ユニバーサル・オーディオ、以下UA)が、USBオーディオインターフェース「Volt」シリーズの新しいラインナップを発表しました。オーディオインターフェースは、マイクやギターの音をパソコンに取り込み、パソコンの音をヘッドホンやスピーカーに出すための機材です。
今回の新製品は、手ごろな「Volt Gen 2(ジェン・ツー)」3機種と、機能を増やした上位版「Volt Max」3機種の合計6機種です。この記事では、6機種の入出力の数、新しい機能、旧Voltから変わった点、そして目的別の選び方を、メーカー公式サイトと販売店の公開情報をもとに整理します。
結論:目的別のおすすめ
まずは目的別に、どの機種が候補になるかをまとめます。
- ひとりで歌・ギターを録る(いちばん安く始めたい):Volt 1 Gen 2。マイク1本とギター1本を同時に録れます。
- ひとりで録る(画面や自動調整もほしい)・弾き語り:Volt 2 Gen 2。マイク入力が2つあり、レベルを自動で合わせる機能や画面がつきます。
- 2人で録る・配信で2本のマイクを使う:Volt 2 Gen 2、またはヘッドホン端子が2つある Volt 2 Max。
- 配信で声を聞きやすく整えたい:本体だけでコンプレッサーがかけられる Max シリーズ(Volt 2 Max から)。
- シンセやドラムマシンもつなぎたい・将来入力を増やしたい:Volt 4 Gen 2 または Volt 4 Max。
- 4人までマイクで録る(バンド・座談会):マイク入力が4つある Volt 4P Max。
なお、Volt Maxの3機種は2026年10月20日時点では発売前で、楽天市場では予約受付の段階です。
Volt Gen 2/Volt Maxで新しくなった点
メーカー公式サイトの説明をもとに、6機種に共通する主な新機能をまとめます。
全機種共通
- 32bit/192kHzに対応:音をデジタルに変えるときの細かさの規格です。旧Voltからの変更点としてメーカーが挙げています。
- トーン・シェイピング・プリアンプ:マイクの音を大きくする回路(プリアンプ)に、「Warmth(真空管)」「Focus(ソリッドステート)」「Shine(英国クラスA)」の3つのモードがつきました。旧Voltは「Vintage」モード1つだけでした。島村楽器の案内によると、モードは録音する音に反映され、録ったあとに変えることはできません。
- ループバック:パソコンで流している音と、マイクの声をまとめて配信ソフトに送る機能です。全機種に入っています。
- USBバスパワー:USBケーブル1本で電気も受け取れます(別途の電源入力も用意されています)。Mac、Windows、iPad、iPhoneに対応します。
- 付属ソフト:UAのDAW(音楽を録音・編集するソフト)「LUNA」などを含む「UAD Volt Studio Bundle」がついてきます。内容は変わることがあるとメーカーは書いています。
Volt 2 Gen 2から上の機種
- スマートディスプレイ:入力やレベル、設定を表示するカラー画面です。
- オートゲインとクリップ保護:録音の音量を自動で合わせ、急に大きな音が入ったときに音が割れるのを防ぐ機能です。
- チャンネルごとのファンタム電源:ファンタム電源は、コンデンサーマイクを動かすための48Vの電気です。チャンネルごとにオン・オフできます。
Maxシリーズだけの機能
- Max Processing:本体の中でかけられるコンプレッサー(音量の差をならして聞きやすくする処理)です。UAの名機「1176」「LA-2A」などをもとにした6つのプリセットがあり、ボーカル・ギター・ベース向けに用意されています。トーンの3モードと組み合わせて18通り以上になるとメーカーは説明しています。
- トークバックマイク:本体に内蔵されたマイクで、録音している人に話しかけるためのものです。
- ヘッドホン出力が2つ:標準プラグとミニプラグが1つずつ。ただし2つは同じ音(同じモニターミックス)を出します。
- ADAT/S/PDIF光入力・MIDI入出力・USBハブ:Max 3機種すべてにつきます。
- スピーカー切り替え:Volt 4 Max と Volt 4P Max は、2組のスピーカー(MainとAlt)を切り替えられます。
旧Voltとの違い
メーカー公式サイトのよくある質問(FAQ)では、新旧の対応を次のように説明しています。
- Volt 1 → Volt 1 Gen 2:マイク入力1つ・楽器入力1つという形はそのままです。Gen 2ではマイクと楽器を同時に録れるようになりました(旧Volt 1はできませんでした)。
- Volt 2 → Volt 2 Gen 2:2入力・バスパワーの形はそのまま。スマートディスプレイ、オートゲイン、チャンネルごとのファンタム電源、UAD Consoleアプリ・LUNAとの連携が加わりました。
- Volt 276 → Volt 2 Max:メーカーは Volt 2 Max を Volt 276 の後継と位置づけています。
- Volt 476 → Volt 4 Max:コンプレッサーが1種類から6プリセットへ。スピーカー切り替え、トークバック、2つ目のヘッドホン出力、ADAT/S/PDIF入力、USBハブが加わりました。
- Volt 476P → Volt 4P Max:マイクプリアンプ4つの機種の後継です。4つすべてにトーン・シェイピングがつき、上の Volt 4 Max と同じ追加機能を持ちます。
旧Voltにあった「176」「276」のような「コンプ付きの2番台」は、新シリーズでは「Max」という名前に整理された形です。
6機種の選び方
1. マイクを何本同時に使うか
マイクの数がいちばん大事なポイントです。マイク入力はVolt 1 Gen 2が1つ、Volt 2 Gen 2・Volt 4 Gen 2・Volt 2 Max・Volt 4 Maxが2つ、Volt 4P Maxだけが4つです。Volt 4 Gen 2と Volt 4 Max の「4」は、マイク2つ+ライン入力2つという意味なので注意してください。
2. 配信をするか
ループバックは全機種にあるので、配信自体はどの機種でもできます。違いが出るのは、声を本体で整えるコンプレッサー(Maxのみ)と、ヘッドホン出力の数です。2人で配信するなら、ヘッドホンを2本つなげるMaxシリーズのほうが分配器を用意しなくてすみます。ループバック付きの他社製品とも比べたい方は、ループバック機能付きオーディオインターフェース比較もどうぞ。
3. ほかの機材をつなぐか
MIDI(電子楽器どうしで演奏情報をやりとりする規格)の端子は、Volt 4 Gen 2とMax 3機種にあります。ADAT(光ケーブルで最大8チャンネルを送る規格)の入力も同じ4機種です。ADATに対応したマイクプリアンプを足せば、あとから入力を増やせます。
6機種の比較表
| 機種 | 同時入出力 | マイク入力 | ヘッドホン出力 | 主な違い | 楽天価格(税込) |
|---|---|---|---|---|---|
| Volt 1 Gen 2 | 2イン/2アウト | 1 | 1 | いちばん小さい構成。画面・オートゲインなし | 27,500円(島村楽器) |
| Volt 2 Gen 2 | 2イン/4アウト | 2 | 1 | 画面・オートゲイン・クリップ保護 | 39,600円(イケベ楽器楽天ショップ) |
| Volt 4 Gen 2 | 12イン/6アウト | 2 | 1 | ライン入出力3-4、ADAT/S/PDIF、MIDI、USBハブ | 55,000円(島村楽器) |
| Volt 2 Max | 10イン/4アウト | 2 | 2 | Max Processing、トークバック、ADAT/S/PDIF、MIDI、USBハブ | 55,000円(イケベ楽器楽天ショップ・予約) |
| Volt 4 Max | 12イン/6アウト | 2 | 2 | Volt 2 Maxの機能+ライン入出力3-4、スピーカー切り替え | 71,500円(イケベ楽器楽天ショップ・予約) |
| Volt 4P Max | 12イン/6アウト | 4 | 2 | マイク入力4つ、スピーカー切り替え、Max Processing | 89,100円(イケベ楽器楽天ショップ・予約) |
入出力の数には、ADAT/S/PDIFのデジタル入力(最大8チャンネル)が含まれます。たとえばVolt 2 Maxの「10イン」は、アナログ2チャンネル+ADAT 8チャンネルです。
1機種ずつの特徴
Volt 1 Gen 2:ひとりで手軽に始めたい人向け
マイク/ライン入力1つと、前面のHi-Z入力(ギターやベースを直接つなぐ端子)1つを持つ、2イン/2アウトの機種です。マイクと楽器を同時に録れるので、弾き語りを1本ずつ別のトラックに録ることもできます。出力はスピーカー用1組とヘッドホン1つ。トーン・シェイピングの3モードとループバックは上位機と同じです。スマートディスプレイとオートゲインはありません。
Volt 2 Gen 2:迷ったらここから
マイク/ライン入力2つとHi-Z入力2つで、2人の声や、ボーカル+ギターを同時に録れます。カラーのスマートディスプレイと、オートゲイン・クリップ保護がつくのがVolt 1 Gen 2との大きな違いです。ファンタム電源はチャンネルごとに切り替えられるので、コンデンサーマイクとダイナミックマイクを1本ずつ使うときにも扱いやすくなっています。MIDI端子とADAT入力はありません。
Volt 4 Gen 2:機材を増やしていきたい人向け
マイク入力は2つのままですが、ライン入力3-4とライン出力3-4、ADAT/S/PDIF光入力、MIDI入出力、USBハブ、背面の電源スイッチが加わります。シンセサイザーやエフェクターをつないだり、外部のスピーカーを足したりと、あとから機材を増やしたい人に向いています。コンプレッサーやトークバック、2つ目のヘッドホン出力はMaxシリーズのみです。
Volt 2 Max:2人の配信・ポッドキャストに
マイク入力2つの機種に、Max Processing(6種類のコンプレッサー)、ゲインリダクション(コンプがどれだけかかったか)の表示、トークバックマイク、ヘッドホン出力2つ、ADAT/S/PDIF入力、MIDI入出力、USBハブを加えたモデルです。スピーカー出力は1組です。2026年10月20日時点では発売前のため、楽天市場では予約受付となっています(イケベ楽器楽天ショップで55,000円)。
Volt 4 Max:スピーカーを2組使う人に
Volt 4 Gen 2の入出力(12イン/6アウト)に、Max Processing、トークバック、ヘッドホン出力2つ、スピーカー切り替え(Main/Alt)を加えた機種です。マイク入力は2つで、残りの2つはライン入力です。2026年10月20日時点では発売前で、楽天市場では予約受付となっています(イケベ楽器楽天ショップで71,500円)。
Volt 4P Max:4人まで同時に録りたい人に
4つのアナログ入力すべてが、トーン・シェイピング付きのマイク/ライン入力になっている最上位機種です。Max Processing、スピーカー切り替え、トークバック、ヘッドホン出力2つ、ADAT/S/PDIF、MIDIも備えます。4人の座談会や、ドラムを複数のマイクで録るといった使い方が想定されます。2026年10月20日時点では発売前で、楽天市場では予約受付となっています(イケベ楽器楽天ショップで89,100円)。
発売日と価格のまとめ
島村楽器の案内によると、Volt Gen 2の3機種は2026年10月2日発売、Volt 2 MaxとVolt 4P Maxは10月23日発売予定、Volt 4 Maxは10月下旬発売予定です。楽天市場での販売価格(税込)は、Gen 2が27,500円〜55,000円、Maxが55,000円〜89,100円でした。お届け時期はショップによって異なり、11月中旬以降としているショップもあります。
まとめ
- 6機種すべてが32bit/192kHz、3モードのトーン・シェイピング、ループバックに対応。
- マイク1本ならVolt 1 Gen 2、2本ならVolt 2 Gen 2が基本の候補。
- 機材をつなぎ足したいならVolt 4 Gen 2(ADAT・MIDI付き)。
- 本体でコンプをかけたい・ヘッドホンを2本使いたいならMaxシリーズ。マイク4本ならVolt 4P Max。
- Maxシリーズは2026年10月20日時点で発売前(予約受付中)。
オーディオインターフェースを初めて選ぶ方は、他社製品も含めた初心者向けオーディオインターフェース比較も参考にしてください。録音した音を確認するヘッドホン選びはモニターヘッドホン比較、必要な機材の全体像はDTM・宅録を始める機材リストでまとめています。
参考にした情報
- Universal Audio Volt 1 Gen 2(公式)
- Universal Audio Volt 2 Gen 2(公式)
- Universal Audio Volt 4 Gen 2(公式)
- Universal Audio Volt 2 Max(公式)
- Universal Audio Volt 4 Max(公式)
- Universal Audio Volt 4P Max(公式)
- 島村楽器:Volt Gen 2/Volt Max 発売情報
- Mix:UA Charges Forward With Volt Gen 2, Volt Max Interfaces
- audioXpress:New Volt Gen 2 and Volt Max USB Audio Interfaces





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